方眼紙を目の前に、人々を魅了するパターンを練ってゆくのです。
気の遠くなるような小さな作業を繰り返すうちに歳月は流れ、数年がたってゆくのですね。
その羊毛は、村々の女たちの手に渡ると糸を紡ぐ工程に進み、染色のために男たちは仕上がりを待ち構えるのです。
それ故に、石けんとソーダを用いながら繰り返し、羊毛をきれいにしてゆきます。
ペルシャ結びとトルコ結びといった二種の結び方があり、だんだんと色鮮やかなパターンが顔をあらわします。
もちろん、背景として影響するイスラム教を思い出せば、当然神秘的な気持ちを抱かずにはいられません。
前後二列にぴんと張られた糸に、パイルとなるウールやシルクの糸をひとつひとつ結びつけてゆきます。
イラン高原に春の雨が訪れる頃には、牧童たちが雨にすっかり洗われた羊毛を刈りとります。
その頃、工房ではデザイナーが、文様の構想に頭を悩ませていることでしょう。
職工たちは糸を張った機織りの前に腰をおろし、何千万という結び目を仕上げる作業にとりかかります。
原毛の汚れを取り除くだけでは染着力が弱いため、脂肪分の付着も除く作業が必要になります。
ただしそれだけではなく、ペルシャ絨毯の製作過程が大いに関わっていると言えるでしょう。
ペルシャ絨毯はすべて手織りの作業から生まれたものですが、織り子以外にも数多くの技術者の手跡を忘れるわけにはいきません。
ペルシャ絨毯の上に身体を運ぶと、「気が和らぐような感覚を覚える」と多くの声を耳にします。
ペルシャ絨毯 販売 東京
